o0300018213363807976300号、301号を打った山崎武選手に大勢の観衆が握手を求めた=Kスタ宮城、戸村登撮影

楽天、ついに単独首位――。3日、Kスタ宮城でロッテに9―1で快勝し、球団新の連勝を7に延ばし、創設以来初めてパ・リーグ単独首位に立った。岩隈投手の好投に山崎武選手の通算300号と投打ががっちりかみ合った。早くもファンの間から「優勝」の声が聞こえてきた。
 「楽天イーグルスが9―1で勝ちました」
 午後4時前、JR仙台駅前のさくら野百貨店で楽天の勝利を告げる店内放送が流れた。球団設立時からスポンサーであり、開幕に合わせ毎年「応援セール」を開催している同店。連勝に「今年は終了時の(優勝)セールにも期待できる」。同店から選手らに贈る千羽鶴をお母さんと折っていた仙台市青葉区の松井亨佑(こうすけ)君(8)は「楽天に優勝して欲しい」と願いを込めた。
 時折強まる雨で試合の進行も危ぶまれる中、球場には前日を上回る1万5018人の観客が訪れた。3回に草野選手の適時打で先制すると、パ・リーグ打点トップのフェルナンデス選手の本塁打で加点。続く山崎武選手が通算300号本塁打を左翼席に打ち込んだ。今季1失点しか許していないエース岩隈投手は、7回を被安打2の無失点とこの日も好投。危なげない闘いぶりでロッテを圧倒した。野村監督も「『お見事』の一言に尽きる勝ち方」とたたえた。
 投打がかみ合った連勝にファンもチームの力を実感する。楽天が勝った日には、サツマ揚げの本塁、鶏肉のボール、ウインナーソーセージのバットの特製「イーグス串」を無料で振る舞う仙台・国分町の「おでん三吉」。店主で「稲虎応援団」団長の田村忠嗣さん(64)は「素晴らしい、うれしい」と満面の笑み。夫婦で試合を観戦後、そのまま立ち寄ったという山内茂さん(66)は「強い。みんな自信を持ってやっている。優勝を目指していいんじゃない」と赤ら顔で語った。
 仙台の台所、「仙台朝市」。夕刻の市場でも7連勝の吉報に商店主や買い物客が顔をほころばせた。
 「こりゃもう優勝だね。今から心の準備をしないと」。鮮魚店「佐藤敬商店」の佐藤誠さん(34)は鼻息が荒い。同店は昨年から楽天が1勝するたびに商品をほぼ半額で販売する大盤振る舞いだ。
 この日で安売りは7回連続。それでも「お客に『やらないのか』と言われたらやらざるを得ない」と佐藤さんはまんざらでもない顔。その横で、母恵美子さん(73)は「経営的には困るよね」と野村監督ばりにぼやいた。